曇り空の下、時間ぎりぎりに現地近くにたどり着く。なんとかなるなどという希望は持っていなかった。負けた時に悔しいから。
人影はまばらで会場がどこなのかもよく分からなかった。とりあえず車から降り、地図を見て会場の場所を探してみることにしたが見つからずやや焦り始めた所に係員が通りかかる。ふう…助かった。
案内して貰うとどうやら反対方向に向かっていた様で危うく時間切れになる所だった。時間厳守なのである。
会場に着くとほとんど人はいない、全部で10人ほどの参加者。一つの枠に対して多くて2人が登録していた。自分の希望の所にはすでに名前が一つ書いてある、確率5割。これで負けたら笑い話にしようと思った。
自分が名前を書いて1分後くらいに係員から締め切りの宣告がなされる。時計を見ると制限時間5分前。危うく時間切れになる所だった。番号2番。
2名の担当者が任命される、一人が抽選をしもう一人がそれを確認する役。
ここで気づいたが会場に来ている人は誰一人口を開かない。係員が事務的な口調で事務的な内容を説明する声だけが会場に響く。
抽選が始まり、二分の一の確率で勝者と敗者が分けられていく。その間も静まりかえっている会場。どうやら、抽選をする係に選ばれた男本人は選ばれなかったことだけが何となく分かる。
いよいよ自分の番が回ってくる。2番と書かれた紙を握りしめつつ抽選結果が出るのを待つ。2番。当たった。予期せぬ結果。
というわけでUR都市機構の賃貸マンションが当たった!
うはー来月引っ越しかよ!どうしよ!
(・e・)
ひよこまーく
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